Chainsawsとwaruinamidaのライブを観に久しぶりに渋谷へ。予定よりだいぶ早く着いてしまったので、喫茶店でのんびりしようと思っていたが日曜の渋谷はどこも満席。空いている店も思い当たったがあまり遠くに行くと戻ってくるのが面倒だしなぁ、と軽いジレンマを感じながらフラフラとブックオフに入り適当に文庫本を立ち読みする。しばらくして「ブックオフで立ち読みするために渋谷くんだりまで来たわけじゃないぞ!」と思い店を出るも行くアテがない、フラフラと今度は電気屋に入る。テレビが安い、驚きを隠せない。自分が想像していた価格帯の10分の1くらいの価格で売っている。しばらく綺麗な画質に「ほ~」と見入りながらも「テレビを買いに渋谷に来たんじゃない!」と電気屋を後にし、フラフラと歩いていると、またブックオフの近くにいる自分、、どうしよう。
昔、友人と渋谷を歩いていて、あまりの人の多さに「みんな何しに渋谷に来てんだよ、まったく」と嘯いていたが、自分の頬をピシャリと叩かれた気分だ。トホホと思いながら、おとなしくブックオフで立ち読みすることにした、。過去の自分の発言には「私はセンター街に文庫本の立ち読みにきました」と答えるしかない。
無事ライブの開演時間になり、アサヒナ君と合流。
ライブはいつも通り良く、久しぶりに会う面々と近況を話したりできて楽しかった。日本泥棒もやはり良かった。帰り際、アサヒナ君が「いい店知ってるんでお茶でもしていきましょう」と、うーむ頼もしい。道すがらまたチラッとブックオフが視界に入ったが「オレはこれからカフェーに行くので立ち読みしている場合じゃないんでね、フフン」といった感じでスルー。
とはいえだ、、いま色んな本を読み漁っている時期で、ブックオフにはとてもお世話になっている。これだけブックオフをこき下ろしておいてなんだが、本当にありがとう、ブックオフ!
最近はブックオフで105円のヤツをまとめ買いするだけでは飽き足らず、職場の先輩同僚にもオススメの本を貸してくれと頼んで読み漁っている。借りた本で乾くるみの『リピート』が面白いな~と思って”くるみ”だなんてどんな可愛い子がこんな難しい構成を考えたのだろう?と調べたら50代男性のベテラン作家とのことで、納得でした。
また以前、祖父から何冊か本を譲り受けた中に『知恵子抄』の昭和16年時の重版が混じっていて、これは結構スゴいものなんじゃなかろうかと大事に保管していた。いざ!と読み始めるが、旧漢字のオンパレードできちんと読めない。「レモン哀歌」以外は知らなかったので旧漢字を調べながらじっくり読む。しかし高村光太郎に花巻で暮らした時期があったとは知らなかった。東北の地名がポツポツと出てくるのも印象深い、個人的には「梅酒」がすごく心に残った。なんだか他の詩より淡々としていて、経過や距離感があり、ただただ寂寞としたもの感じた。悲しい本だけど、しかし浄化も感じた。
と、なんか最近は夫婦の物語に心を揺さぶられている日々だ。
本では『知恵子抄』、漫画では『さよならも言わずに』、映画では『人生に乾杯!』
独り身の自分なので確実に”共感”ではないのだが、”感動”はあったのだ。まぁその辺は良かろう。
にしても、かつてこんなにお洒落なジャケットがあったろうか。
“共感”に関しては、宮本輝の『富山の雪は灰色に見える』というような一文にものすごく頷けるものがあった。富山の雪って本当に何か違うのだ。あの、ほの暗いイメージは多感な少年期の勘違いなのかと思うこともあったが、ここまでキッパリ「富山の雪は灰色で」と書かれると「うぉーそうなんだよ~!DA・YO・NE~!」と頷いてしまう。
かと思うと、夏はまるで油絵のような力強い原色の世界になる。
とにかく富山にいた頃の記憶は長年焼きついたように消えない。
とまあ、キリがないのでここまで。
もう何年もメンバーの二人が全然ブログを書かない。
オレなんかブックオフをテーマにブログを書いてるのに、、。
ということで、ブックオフで見かけたら声かけて下さい。
上の写真は読書に没頭するキクタケさんです。
ウイ